第T黒色層(TB層)竪穴住居跡写真集

 TB層の遺構と遺物の写真集

  本層からは主に続縄文時代・擦文時代の遺構・遺物が発見され、遺構は竪穴住居跡6軒・建物2棟・土坑19基などを調査した。

 続縄文時代については恵山系(北海道南西部、渡島(おしま)半島の南東端にある二重式成層火山。標高618メートル。火口原は高山植物の群生地。津軽海峡を隔てて、青森県の恐山を臨む) などの古い段階の土器が中心に出土している。

 擦文文化(813世紀、北海道全域と東北地方北端に見られる文化。擦文土器を指標とする。北海道特有の続縄文文化に当時の本州の文化が刺激を与え、成立したもの。石器は消滅し鉄器が普及。農耕も行われたが、狩猟・漁労に生活基盤をおく。近世アイヌ文化の先駆。)

擦文時代については竪穴住居跡6軒。出土遺物から7世紀後半から8世紀後半までの時期が想定される。

竪穴住居跡の隅丸方形のプランで、主柱穴を竪穴外の四隅に持ち、壁際に小柱穴が並ぶ。いずれも床面の中央に炉がある。

北壁にカマドを設けている住居の中には、煙道をつくらずにカマドを使用している例もある。

(千歳市埋蔵文化財センター・田村俊之・調査概要より。註=電子辞典検索より)